今まで、数多くの恋愛映画を観てきました。その中でも本当におすすめできる邦画の恋愛映画を厳選しました。
各作品のあらすじと見どころや感想をご紹介します。
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目次
泣ける恋愛映画(邦画)のおすすめ①いま、会いにゆきます
秋穂佑司(あいおゆうじ)が 18歳の誕生日を迎える朝、洋菓子店のご主人が訪れ、「今日で店を閉めるが、最後まで約束を果たせた。誕生日おめでとう」と告げて佑司にケーキを渡します。
朝食を済ませ自転車で森を駆ける抜ける佑司は、12年前のある出来事に思いを馳せ、場面は12年前へと変わります。
秋穂家は父親の巧(たくみ)と息子佑司の二人暮らし。巧の妻・佑司の母である澪(みお)は、1年前に病気で亡くなりました。
澪は亡くなる前に、「ママは雨の季節(梅雨)に戻って来て、雨が終わる頃(梅雨明け)に帰っていく」という内容の絵本を残しました。佑司はその絵本を何度も読み返し、ママはきっと戻ってくると信じています。
ある雨の日、奇跡が訪れます。二人の目の前に澪が現れるのです。驚き喜ぶ巧と佑司ですが、澪は自分の事も分からず、記憶を一切失っていました。
二人は澪に、自分達の妻・母であることを説明し、3人の生活が始まります。 巧と佑司は再び澪と生活出来る事に喜びますが、絵本に書かれた「雨が終わる頃にまた帰っ て行く」の言葉が気がかりでした・・・。
梅雨の頃に見たくなる号泣必至のファンタジーです。
親子愛のお話でもありますが、巧と澪の恋のお話でもあります。
二人がどうやって出会い、結婚まで至ったのかが巧と澪によって語られます。
ファンタジーなので、話が進むにつれて様々なつじつまが合い、冒頭のケーキが届けられる 意味も分かります。
見どころは、澪によって語られる巧との恋話で、「今、会いにゆきます」の奥深い意味が明 かされます。心の底から感動します。
泣ける恋愛映画(邦画)のおすすめ②黄泉がえり
熊本県阿蘇地方で、亡くなった人がよみがえる現象が相次いで起こります。
厚生労働省職員の川田平太は現地で調査にあたり、よみがえった人は、亡くなった時の年齢で戻って来ることが分かりました。
つまり、蘇生するのではなく、黄泉の国(死者の国)から帰える=黄泉がえりというわけです。さらに、自分に会いたいと願っている人の元へ戻る事が分かりました。
平太は調査にあたっている最中、女友達の橘葵に再会します。葵は、亡くなった自分の恋人・ 俊介の黄泉がえりを願っています。実は、平太、葵、俊介は友達同士で、平太は以前より葵のことを想っていました。
葵と俊介が付き合ってからも、気持ちは変わっていませんでした。俊介が黄泉がえらず悲しむ葵に、平太は自分の気持ちを隠して彼女を支えます。
この黄泉がえり現象をさらに調査していくと、黄泉がえるにはある条件が必要であることが分かるのです。
黄泉がえった人々の今後や、平太と葵の関係を描く展開を中心に、話が進んでいきます。
映画を見ている最中よりも、終わった後にジンと深く染み入って泣けてきます。そして、悲しくて泣けてくるというよりも、朝の目覚めのような、静かで温かい感動があります。話を通じて、平太と葵にも新たな展開があります。
大切な人が亡くなってしまった後、その人がよみがえって自分の元へ戻ってくる事は嬉しいものです。しかし、もし再び別離が訪れたら、残された者はさらに深い悲しみに陥るのではないか?どう受け止めるべきか?を考えさせらます。
悲しいけれども、気持ちが前向きになるような映画です。
泣ける恋愛映画(邦画)のおすすめ③潔く柔く
瀬戸カンナ(カンナ)と春田一恵(ハルタ)は幼なじみで、高校も同じ学校に入りクラスも一緒です。
そして同じクラスの川口朝美(アサミ)と真山稔邦(マヤ)を含めた4人で仲良くなります。
やがてマヤはカンナを好きになり、夏祭りにカンナと二人だけで出掛けますが、その夜に、ハルタが交通事故に遭い亡くなってしまいます。
実はハルタはカンナを好きで彼女にメールを送ったのですが、その直後に事故に遭っていたのです。
それでショックを受けたカンナは恋が出来なくなってしまいます。
そのまま大人になったカンナは映画会社に勤め、出版社で働く赤沢禄(ロク)と知り合います。ちょっとした事があり、二人の第一印象は最悪でしたが、その後も度々関わりを持つようになり、カンナは少しずつロクに惹かれていきます。
そして一見明るそうに見えるロクも、カンナと同じように幼い時の出来事が原因で心に傷を負っていました。
そんな二人が自分自身の心の傷に正面から向き合い、お互いを理解して仲を深めていく物語です。
カンナはマヤから告白されますが、ハルタの事も気になっていました。ですが、自分の気持ちがはっきりしません。そんな中、自分がマヤと二人だけで会っている最中に、ハルタが自分にメールを送ったまま亡くなってしまった事で、罪悪感が残ってしまったんだと思います。
ロクもカンナと同じく、ある出来事により罪悪感の気持ちを持って生きてきました。
そんな二人だからこそ本音でぶつかり合い、止まったままの自分の心を乗り越えて、分かり合えたのだと思います。
このお互いの気持ちのぶつけ合いが見どころの一つだと思います。ラストはハッピーエンドでさわやかです。
泣ける恋愛映画(邦画)のおすすめ④植物図鑑 運命の恋、ひろいました
不動産会社に勤めるOL河野さやかは、何の変哲もない平凡な一人暮らしを送っています。
ある冬の晩、さやかは自宅マンションの前で行き倒れている男性を見つけました。声を掛けると、その男性は「お腹が空いてこれ以上一歩も動けません。
お嬢さん、よかったら俺をひろってくれませんか?」「咬みません。躾の出来た良い子です」と言い、さやかはその子犬のような不思議な男性を自分の部屋にあげ、カップラーメンを食べさせ、お風呂も提供し、一晩泊めてあげます。
翌朝さやかが目を覚ますと、その男性が朝食を作っていました。冷蔵庫のあり合わせで作った簡単な朝食ですが、それがとてもおいしく、さやかは驚きます。そして、行く所がないなら、ここで暮らすように勧めます。男は「イツキ」と名乗り、「半年間お世話になってもいいですか?」と言い、二人の同居生活が始まります。
イツキは毎日の食事の支度の他家事全般をこなし、休日は二人で「狩り」と称して、植物採集に出かけるようになります。
イツキに惹かれていくさやかは、いつまでもこの生活が続くことを願いましたが、半年の時がながれて・・。
胸がキュンキュンする、かわいいお話です。
さやかとイツキの同居生活が半年過ぎた後からの話の展開は、せつないものがありますが、とても幸せなハッピーエンドを迎えます。
さやかの最後のセリフが、とても温かで心に染みます。
辛くて泣くというより、幸せ感で泣ける映画という印象でした。
また、イツキが作る料理がとてもおいしそうで、作ってみたくなるレシピです。
この料理シーンは見どころです。
泣ける恋愛映画(邦画)のおすすめ⑤世界の中心で愛をさけぶ
主人公の松本朔太郎は恋人律子との結婚を控えています。その律子は引っ越しの準備の真っ最中です。
荷物の整理していると、1986年の日付のカセットテープが見つかります。それを再生した律子は、過去のある出来事を思い出して涙を流し、朔太郎の前から姿を消してしまいます。
朔太郎は、律子の失踪先が朔太郎の故郷・四国の高松であることを知り、後を追います。
場面は朔太郎の高校生時代。朔太郎のクラスメイトの廣瀬亜紀は勉強もスポーツも優秀で容姿にも恵まれ、一目おかれる存在でした。
そんな亜紀と朔太郎が付き合うことになり、二人はカセットテープの交換日記を始めます。しかし夏休み入り、亜紀が白血病で倒れてしまいます・・・。
高松へ到着した朔太郎の脳裏には亜紀との日々がよみがえり、実家に残してあった交換カセットテープを聞きながら、思い出の場所を巡ります。
律子と過去の恋人亜紀との間で揺れ動く、朔太郎の苦悩を描きながら物語が進みます。
亜紀の病状が進んで弱っていく姿は辛いですが、彼女は最後まで交換カセットテープを続けます。それがとても切ないです。
幸せだったけど、辛くもあった亜紀との恋愛を経た朔太郎は、大人になってからも当時の苦悩から解放されていません。
今でも朔太郎の心には亜紀が残っています。結婚目前の恋人との未来もどこか不安定で、朔太郎の心が定まらず、本当の意味での新しい 一歩を踏み出せないでいるのです。
そんな時に、律子が見つけたカセットテープが朔太郎と律子の未来に大きく関わってきます。
ラストは見どころで、朔太郎、亜紀、律子の3人にとって救われるような感動的シーンで終わります。
泣ける恋愛映画(邦画)のおすすめ⑥昼顔
2014 年に放送されたドラマ「昼顔~平日午後三時の恋人たち~」の続編。
「昼顔」とは、2014年の新語・流行語大賞の候補にもなった言葉です。 夫が不在である平日の昼間に、不倫をする妻の事を表す造語「平日昼顔妻」は社会現象にまでなりました。
ドラマでは、主人公笹本紗和と北野裕一郎以外の登場人物達の不倫模様も描かれていますが、映画は紗和と裕一郎の不倫のみの内容となっています。映画のストーリーはドラマより三年後を舞台に始まります。
不倫の果てに裕一郎とも夫とも別れ、全てを失った紗和は、海辺の町のレストランでアルバイトをしながらひっそりと暮らしています。
そんなある日、生物学の研究者である裕一郎がこの町へ講演会の為にやってくる事を知った紗和は、裕一郎に一目会いたい一心でその会場へ出かけて行ってしまいます。
講演中、壇上の裕一郎と客席の紗和は目が合ってしまい、それをきっかけに二人の逢瀬が再 び始まってしまうのです。さてこの二人の未来は・・?
不倫という行為は、倫理的に許されない事ですし、社会的にもマイナスでしかありません。 遊び心で浮ついた不倫をする人もいれば、真剣な気持ちで恋愛する人もいるでしょう。
しかし、その先にあるものを知らなくてはなりません。二人の関係を知られてしまった場合、その家庭は間違いなく不幸に陥ります。そのまま突き進むのも一つの道かもしれませんが、その結果がどうであれ、受け止める覚悟を持たなくてはならないと思います。
この映画の見どころはその覚悟を持った紗和と裕一郎のひたむきさだと思います。お互い真剣に想い合う気持ちは、不倫とはいえ泣けてきます。
泣ける恋愛映画(邦画)のおすすめ⑦余命1ヶ月の花嫁
この映画は、末期がんと闘う長島千恵さんという女性のドキュメンタリー番組を元に作られました。登場人物の名前もご本人達の本名が使われています。
長島千恵はイベントコンパニオンとして働いています。
あるイベント会場で知り合った赤須太郎という男性と意気投合し、二人は付き合うようになります。
付き合い始めてすぐに千恵は乳癌を患ってしまいますが、太郎には打ち明けずに交際を続けます。
しかしある日、太郎は千恵の髪の毛が大量に抜けている事に気付き、太郎がその事を尋ねると千恵は乳癌であると告げます。
「癌のこと知られちゃったからこれでさよならする」と言い、千恵は太郎の前から姿を消しますが、千恵の事を諦められない太郎は、千恵の行方を探します。
以前二人で話した屋久杉の話を思い出し、屋久島へ出掛け、そこで千恵と再会します。
太郎は改めて自分の気持ちを伝えて、千恵も太郎の気持ちを受け入れ、二人で癌に打ち勝とうとする日々が始まるのです。
号泣必至です。余命わずかな千恵ですが、いつも明るく笑っていています。その明るさに、逆に周りの人々が励まされます。
映画の冒頭に、「みなさんに明日が来ることは奇跡です。それを知ってるだけで、日常は幸せなことだらけで溢れてます。長島千恵」という言葉が流れます。
明日を迎えるという一見当たり前の事が、実はどれだけ幸せであるのか、一日一日を愛おしむ気持ちになり、どんな事でも頑張れる気がします。
この言葉からも分かるように、この映画では千恵の前向きさを十分に感じ取って欲しいです。
泣ける恋愛映画(邦画)のおすすめ⑧タイヨウのうた
主人公の雨音薫は、XP(色素性乾皮症)という難病に侵されていて、日光に当たることが出来きません。
そのため、日中は眠り、日が沈んだ夜間にギターを弾きながらストリートライブをするという昼夜逆転の生活を送っています。
そんな彼女は、自分の部屋の前のバス停でいつも見かける高校生の男の子に恋をしています。
それがもう一人の主人公藤代孝治です。薫から彼に声を掛けた事をきっかけに二人は知り合い、薫のストリートライブを聴いた孝治も薫に惹かれ、やがて二人は付き合うようになります。
始めのうち孝治は薫の病気の事を知りませんが、知った後も彼の気持ちは変わりませんでした。
そして、薫の歌を自主制作でCDにする事をすすめ、彼はアルバイトをしてCD制作に必要な費用を貯めながら彼女を支えます。
薫の病状が進行してギターが弾けなくなったりなど辛い場面もありますが、孝治も薫の両親も友達もみんな前向きに薫を支えるのです。
そして、悲しみの中にも幸せ感が胸にあふれるようなラストを迎えます。
難病を患っている女の子と高校生の男の子の恋愛のお話しなので、やはり涙無くして見ることは出来ません。
ですが、全体的な流れも結末も重く辛いものではなく、悲しくないわけではないけれど穏やかな気持ちで終わる内容です。
泣ける映画が見たいけど辛い結末が苦手、という方にお勧めです。一番の見どころは、やはり薫役 YUI の歌です。
特に横浜でのストリートライブシーンやCD制作の時に歌った「Good-bye days 」は泣けます。彼女の魂の叫びのように聞いている人の心に響きます。
泣ける恋愛映画(邦画)のおすすめ⑨ぼくは明日、昨日のきみとデートする
美大生の南山高寿は叡山電車の中である女性に一目惚れして話しかけます。
お互い自己紹介をすると、彼女は福寿愛美と名乗りました。お互い20歳だと分かり、しば らく話しをします。
すると、彼女は「もう行かなきゃ」と席を立ち、高寿が「また会える?」と聞くと、愛美は、 「また明日会えるよ」と言い、なぜか涙ぐんで去って行きます。
翌日、高寿が動物園でキリンを描いているとそこに愛美が現れます。すると愛美は「これ教 室にはり出されるやつだ」と言い、高寿は少し驚きます。
その後二人は宝ヶ池に行き、高寿は5歳の時に宝ヶ池で溺れて、ある女性に助けられた事があると話します。
すると愛美も、5歳の時にある事故で危なかったところをある男性に助けられた事があると話します。
翌日、出会って3日目の日、高寿は「付き合ってください」と言い、愛美はまた涙ぐんで承諾をします。
不思議なタイミングで涙ぐんだり、先の事が分かっているような発言をしたり、どこか謎め いた愛美にはある秘密がありました・・。
愛美は一見普通の女の子なのですが、秘密を抱えています。その秘密を知った時、彼女の言 動・行動の意味が理解できます。そして、大きな切なさがこみ上げてきます。
また、その秘密を知った時の高寿は、どんなにかやるせなかっただろうと思います。 しかしその気持ちを乗り越え、限られた運命の中で、精一杯尽くそうとする高寿に心底感動します。
見どころは、やはりクライマックスのところです。ネタバレになってしまうので詳しく説明できませんが、駅のホームで二人で座っているシーンは涙で画面が見えなくなります。号泣必至のラブストーリーです。
泣ける恋愛映画(邦画)のおすすめ⑩僕の初恋をキミに捧ぐ
幼少より心臓病を患っている垣野内逞(タクマ)と、その主治医の娘である種田繭(マユ)は幼馴染みです。マユは、父親が勤めている病院へ訪れる度に入院中のタクマの所へ顔を出し、二人は兄妹のように仲良く過ごします。
二人が8歳のある日、タクマの両親とマユの父親がタクマはおそらく20歳まで生きられないだろうと話しているのを聞いてしまいます。
タクマとマユは泣き合い、「大人になったら結婚しようね」というはかない約束をし、絆がより深まっていきます。
時が経ち、二人が高校受験を迎える年齢となりました。現在は「彼氏」「彼女」として、より強い絆で結ばれています。
しかし、タクマは「20歳まで生きられない自分と一緒にいる事はマユにとって不幸だから別れよう」と考えるようになり、マユと離れる為に、彼女では合格が厳しい全寮制の進学校を受験します。
しかし、マユは猛勉強を経て、タクマと同じ高校に入学します。
高校生活が始まり、また一緒に過ごせる事になったタクマとマユでしたが、新しい人々との出会いが二人の関係に変化をもたらし、また、タクマの病状も静かに進行していきます・・。
20歳まで生きられないと知ってしまった時、人はどんな気持ちになるでしょう。
絶望感の後、投げやりになってしまう人もいるでしょうが、タクマは名前通り逞しく生きます。
手術・ 入退院を繰り返しても前向きに生きてこられたのは、やはりマユの存在のおかげでしょう。
幼い頃から一緒で気がつくと自分にとってなくてはならない存在になっていたんだと思います。
「大人になったら結婚しようね」と誓って、その想いを変わらず抱き続けた二人の一途さが一番の見どころだと思います。